相続手続き、どこまでやれば終わり?“見落としがちな遺産”に注意

2025.05.08
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「相続登記も済んだし、銀行口座の解約も終わった。これでひと安心……」

本当にそうでしょうか?

実は、相続手続きの中で**“見落とされやすい遺産”**が数多く存在します。

今回は、見落とされがちな財産の代表例と、それを防ぐためのポイントについて解説します。


✅ 見落としがちな遺産の代表例

不動産や大手銀行の口座のような“目に見える財産”だけでなく、相続人が把握していない“隠れた財産”は意外に多いものです。

代表的なものは以下のとおりです。

✅ ネット銀行(楽天銀行、PayPay銀行、住信SBIネット銀行など)
✅ ネット証券口座(楽天証券、SBI証券など)
✅ 電子マネー残高(Suica、WAON、PayPayなど)
✅ 未払給与・退職金・会社からの未受領金
✅ マイル・ポイント(ANAマイル、Tポイントなど)
✅ NFT・仮想通貨・アカウント資産(暗号資産等)

これらは紙の通帳もなく、ご家族が存在自体を知らないまま相続時効を迎えることも珍しくありません。


✅ 手続きが遅れるとどうなる?

こうした財産は、手続きに期限が定められている場合もあります。

● 未払給与や退職金 → 2~5年の時効で消滅することがある
● 電子マネー → 利用規約により相続不可または失効
● ネット銀行・証券 → 凍結されたまま放置され、後の相続でさらに複雑化
● 仮想通貨 → アクセス手段がなければ資産価値が失われるリスクも

手続きをせずに放置してしまうと、相続人にとって「存在しなかった財産」として処理されてしまうおそれもあります。


✅ なぜ見落とされるのか?

見落とされる理由は、大きく分けて3つあります。

① 通帳・証券・通知などが紙で届かない(完全にオンライン)
② 本人が家族に伝えていない(ログイン情報やメール通知を知らない)
③ 相続人が「銀行と不動産だけやれば終わり」と誤認している

遺産分割協議を終えたあとに発覚してしまうと、再度全員の同意が必要になるなど、手間もトラブルも増加します。


✅ 専門家に任せることで漏れを防ぐ

司法書士に遺産承継業務をご依頼いただくと、以下のような点で安心です。

✅ ヒアリングを通じて、相続財産全体を体系的に洗い出します
✅ 相続人様と連携し、郵便物や通帳、手元のデジタル情報をもとに資産の有無を確認します
✅ 各資産ごとの手続きに対応できる専門家と連携(税理士・社労士・弁護士)します
✅ 見落としやミスが少なく、遺産分割協議のやり直しを防げます

ご家族だけでは対応が難しい場合でも、**「抜け・漏れのない安心な相続」**を目指すことができます。


✅ まとめ:本当の意味で“相続を終える”ために

✅ 見えにくい資産こそ、見落としやすくリスクが大きい
✅ 電子マネーやネット口座など、新しい財産にも注意が必要
✅ 時効・失効・複雑化の前に、早めの調査と対策を
✅ 司法書士への相談で「抜けのない遺産整理」が可能になる

弊所では、不動産登記や金融資産の名義変更だけでなく、見落としがちな財産の洗い出しや遺産承継業務全般も承っております。

「どこまで手続きすれば終わるのか分からない」と感じた時は、どうぞ弊所にご相談ください。